Research Summary
研究概要
美術のつまずき研究プロジェクトは、「絵を描くこと」「モノを作ること」にかかわる基礎技能習得の意義を見直し、子どもから高齢者まで幅広い世代に対し、姿勢や道具・環境とのかかわりといった運動(身体的課題)に着目することで、美術のつまずき要因を明らかにします。また、つまずきへの効果的な解決策を検証し、あらゆるものづくりの技能に広く汎用性をもつ空間認識スキルの向上を目指します。
Why is it an “art stumbling block”?
本プロジェクトの目標は、美術の学習場面において学習者が抱える「対象の大きさや比率を正しく捉えることができない」「空間を三次元的に認識し、表出することができない」といった困難感に応えることです。
これまで「美術」の学習の難しさ、とくに平面描写や立体造形に必要とされる空間認識のスキルは、高度な再現性を要する専門家のみに必要な技能として捉えられ、学習に困難感をもつ幅広い層への支援に結びついてきませんでした。しかし、創造的な営みの基礎を形成する空間認識スキルは、学習者の身体性と深く結びついていることや、汎用性の高い技能として発想や構想力と結びついていること等が明らかになり、ものづくり分野に幅広くかかわる重要なスキルであることが見直されています。
そこで本プロジェクトは、芸術に高い専門性と理解を有する研究者が携わり、美術の特性(表現性や抽象性)を考慮した上で、客観的指標に基づいて空間認識スキルをはじめとする美術のつまずきの解明を試みます。また、学校現場における児童・生徒を対象とした学習場面のみならず、高齢者を対象としたリハビリテーション等、認知機能の見直しや改善を視野に入れ、全世代にとっての有用な成果をもたらすことを目指しています。
Information
公益財団法人 国際高等研究所・全国キャラバン「3 Qestions-関東地区編-」にて、「3minプレゼン」「グループセッション」に参加しました。
YNU研究拠点活動支援事業(若手)に採択されました。
YNU研究拠点を立ち上げました。